画家のおじいさんと、ミコノスにゃんず

ギリシャ、キクラデス諸島は、建物がすべてといっていいほどに、白い。

白というのは、色が「ある」はずなのに、すべての色を包容する不思議な力があるみたい。

まるで、透明な水のように。

キャンパスも、ノートブックも白い世界に何かを描こうとする。

白というのは生命をあたえるように感じるし、白自体も妙に生きているように感じる。

ということが、よりいっそうこの島々にいる間、幾度も感じたことです。

 

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そして、自由に生きるにゃんたち。

 

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街はやっぱり小さくて、でも迷路のように入り組み、「あ、さっき通ったな」という錯覚に

何度も陥ってしまいます。

だけど、やっぱり迷ったら海に出ればいいと思っているので、不安になることはありません。

でもきっと、にゃんずはしっかり、道を覚えているんだろにゃ〜。

 

 

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港にでると、いっそう風は強くなります。

釣りをしていたお兄さんと、ちょっと会話をすると

「知ってるかい? ここは、ウインディ アイランドって別名があるんだ!」と教えてくれた。

それほどに、風の音もずっと、ビュービュー聞こえる。

 

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とりわけ、ものすごく風の強い場所で、カモメがたくさん飛んでいる。

 

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魚、もらってたのね! え、違う? 狙ってるんだぜ〜って??

 

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この後ろ側に、真っ白な教会。

 

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一眼レフのファインダーを覗くと、目が眩みそうになる!

 

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夕方、街で旅をしながら絵を描いているという、イギリス人のおじいさんに出会いました。

日本語が少しできたので話を聞くと、何十年も前に、日本に3ヶ月ほど滞在したことがあるとかで。

ずっと、ずっと、旅をして生きていると言っていました。

「どうやって?」と聞いたら、

「絵を描いて」と答えた。

「旅をしながら、絵を描いている」と私が言い直すと、

「生きるために、絵をかく、そのために旅をしている」と答えた。

旅は、生きることそのものであるという話。

「でも、最近はダメだ。みんな絵を買わなくなった。昔は、よく買ってくれたものだよ」と、視線を落としてから

「だから、もうミコノスにも長くはいられないだろう」と言う。

「その後は?」と聞くと、

「ヴェネチアへ行く。この世界で、最も好きな場所だ」と言った。

この画家は、これまでにどんな場所で、どれほどの風景画を描いてきたのだろう?

その、白地のスケッチブックに。

きっと、描いたものが、旅してまわった人生そのものなのだろうなと、思った。

 

お別れしたあと、ふたたび彼の姿を見たのは、太陽が沈む頃。

あらゆるものが他の世界にあるような、たったひとつの切り取った世界しか見つめていないような、そんな姿でした。

 

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声をかけうことはせず(翌日、またばったり会ったのですが)、夕日をみに、丘へのぼりました。

 

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つづく♡

 

 

 

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