カラフルなボカ地区のカミニートと、にゃん
- 2014年3月23日
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ブエノスアイレスは生憎の雨。
雨期である夏、降ったり止んだりを繰り返しています。
さて、この日は雨ですが、ボカ地区という場所へ行ってみました。
ボカ地区というのは、ブエノスアイレスでの観光名所でもあり、
夕方5時以降は絶対に行っては行けないと言われる治安の悪い場所でもあるのです。
そういう場所なのですが、歴史的な背景を知ると興味があって、
やっぱり行きたくなってしまうもの。
もちろん、写真などで見るとってもカラフルな建物も観たい!
というわけで、貯めた小銭をもって、バスに乗って向かうこと、20分ほど。
ボカ地区は、街の中心からだいぶ離れているのです。
空はどんより。でも、街並みがカラフルだからワクワクする。
広いボカ地区で、観光客が行けるのはこのカミニート地区と呼ばれるところだけ。
ここは観光地なのでまだ治安は大丈夫そうなのです。
アルゼンチンの神、マラドーナさんがいました。
ボカ自体が絵画のようです。
こんな感じで、色を塗り分けているから、色の境目で建物が別になるというわけではないのですね。
カフェではタンゴをやっていました。
そう、実はボカ地区というのは、タンゴ発祥の地なのです。
タンゴというのは、いまでこそ美しく華やかな踊りを男女が哀愁なる音楽にあわせて
情熱的に官能的に踊る社交ダンスなのですが、
当時は移民や労働者階級が多く集まったこの地区で、男性達が日常の鬱憤をはらすため、
酒場で踊りはじめたのが始まりで、その相手をしたのが娼婦だったため、
男女で踊るというタンゴの原型ができたそうです。
それがパリ、イギリスと世界に広まっていって、日本では上流階級の踊りとして伝わったのだから
歴史といのは奥深くさぐっていくと面白いものですね。
あら、こちらでもタンゴ? チビ姫をお相手に。って、写真撮影でした。
さて、このほんの100メートルほどしかないカミニート。
そんなところで、にゃんがいました!
でも高いところに登って、動かにゃい。
でも私が手をのばしてみると、シャキッと立ち上がった!?
けどまたこんな感じ。
どうしたのかにゃ? 降りたいのに、降りられなくなった?
“いいの、ほっといてにゃ……”
どこか寂しげなにゃん。
えー大丈夫?
“ぼーーーー”
“ちょっと今日はお天気悪くて、気分がのらにゃいのさ”
どうもほっといて欲しいようなので、そっとしておくことにします。
あっというまに、カミニート通りをでてしまった。
出たところすぐ左に、エビータがいた!
すごい賑やか。笑
ところで、気になっていたことが一つあって、それがボカ出身の画家キンケラ・マルティンの絵画。
彼は、ボカの港、故郷を愛して、同郷で働く人々の様子を力強いタッチと優しい色彩で
インパクとのある柔らかな作風を描きあげていったのだと感じます。
彼は絵を売り、お金がたまると、それでボカ地区に病院や幼稚園や美術館などを建設したそうです。
カミニートには、マルティンの作品だけでなくて、他にも多くのアーティストの作品が
道に展示されています。
鑑賞中…・・あら? あれはにゃんではありませんか?
“そうだけど、にゃにか?”
観光客がいっぱいのなか、にゃんはいたって、クールな感じ。
“ここはオイラの街にゃんだぜ〜”と、颯爽と歩いています。
それにしても、絵になります、黒ニャンさま。
色彩というのは、黒が入ると、ぐっと締まる。
と、にゃんを観て思う。
“あばよ〜” と去っていきました。クール!
さて、カミニートのすぐそばには、キンケラ・マルティン美術館があります。
一階は病院のようでしたが……二階から美術館のようです。
あいにく、しばらく改装中で閉館していました。残念すぎる!
なので、外に飾られた絵で我慢。
時に思いますが、やはり絵画というのも、写真のようにその時間を映しだしますが、
写真よりはもっと、アーティストの感情や意味や意図が露骨に表現されるため、
惹き付けられるパワーが大きいのかなと感じます。
ボカ地区はたしかに危険そうな気配はありましたが、キンケラ・マルティンの絵画と
カラフルな街並みを見られて満足。
臆病そうなにゃんこと(眠かっただけ?)、クールなにゃんもいたことだし♡
ブエノスアイレス、首都なのに意外にもたくさんのにゃんずに会えました。
次回は、パタゴニアのにゃんです。
つづく♡